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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
入試編
569/688

第569巻

「て言ってもね。私だって怖い時には怖いんだよ」

幌は桜の話を聞きつつも、ふつふつとゆるやかに沸き出した牛乳へ、あらかじめ温めておいた板チョコレートを、手で割りながら入れていく。

ブラックチョコレートで、牛乳へとすぐに溶けていった。

「そっか、なんか安心したな」

「どういうことよ」

「姉ちゃんも人の子だってことさ」

チョコレートを入れると火を落とす。

あとは余熱で全部溶かして、コップへと注いでいく。

「それをいうと、幌だって人の子だよ」

「それは知ってるさ」

ついでに、幌の分も作っていたようだ。

二人分のコップが、きれいに机へと置かれた。

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