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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
入試編
564/688

第564巻

「大丈夫だよ」

食器を洗い場においた幌へと、桜が声をかけた。

「何が」

「私はどこにもいかないよ。大学もここから通える距離だし、卒業しても、きっとここにいるだろうしね」

「何の話さ」

「今、幌が感じてるさみしさだよ。私は双子で姉なんだよ、分からないと思った?」

図星だった。

「ま、結婚したらどうなるかわからないけど、きっとそれまではいるわよ」

だって、と桜は立ち上がって、桜を見ている幌へと手を伸ばす。

そして、ポンポンと頭をなでる。

「幌のご飯が美味しいからね。食べるために、ただいまっていつものように帰ってくるの」

その一言が、幌にはうれしかった。

姉弟だから、たぶん、それが二人をつないでいる。

それ以上に、きっと家族だから。

「……わかった」

試験はまだ終わっていない。

むしろ、これからというのが、桜の立場だ。

国立大学の手野大学に進むつもりの桜は、後で行われる2次試験を突破する必要がある。

「試験、頑張って。応援している」

「ありがとうね」

桜は、はにかんだ笑顔で、幌に応えた。

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