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第557巻
2日間の試験は、あっという間だった。
「なんだか妙な問題があった以外、どうにかなったね」
試験終了の翌日、高校に戻った桜が自己採点をしながら呟いた。
「あれくらいは、毎年出るから。まあいいんじゃないかな」
鈴がこたえる。
鈴は記念受験で受けていた。
自己採点をしてみると、ほぼ学年トップになっているのは、さすがだと桜が言った。
「それで、どう?」
桜は横で採点を続けている琴子に聞いた。
「何やねんな、特にそこまで悪いいうわけもあらへんから。まあ普通やな」
「普通かぁ」
琴子の後ろから様子をのぞいていた氷ノ山が言った。