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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
大学 見学編「神戸学院大学」
54/688

第54巻

第64章 大学見学 〜見学編 『神戸学院大学』〜 [5]


「やっぱり図書館大きいね」

「ああ、神戸学院大学付属図書館ね。3つのキャンパスにそれぞれ設置されているから、蔵書数も結構多いわよ」

図書館は、2つの棟から成り立っているようだった。

「約85万冊もあるのよ。この有瀬キャンパスとポートアイランドキャンパス、法科大学院がある長田キャンパスの3つにわかれているの」

「さすが"大きな学び舎"だな」

「大学だからね。高校の蔵書数とはケタが変わるよ」

それから、幸は幌たちに袋を渡した。

「これ、なんですか」

「大学のパンフ。家に帰った時にしっかり読んどいてって」

[著者注:現物が読みたい方は、オープンキャンパスへ参加してくださるか、神戸学院大学ホームページ内のリンクより入試情報サイトをご覧ください]

「じゃあ、図書館へ行ってみる?」

幸がそういったのをきっかけにして、幌たちは、まずは図書館へ見に行くことにした。


掲示板があったところを通り、中庭まで出てきたとき、大きな時計が目に入ってきた。

「あれってなに」

「ああ、大時計ね。この神戸学院は、東経135度に隣接しているの」

「明石の天文台にある、あの大時計ですか」

鈴が、何やらぴんときたらしく、幸に尋ねた。

「そのとおり」

「でも、なんであの大時計がここにあるんだ」

山門が幸に聞いてみる。

「近づいたらわかるよ」

幸はそれだけ言った。


さすがに大時計といわれるだけあって、人の背丈の3倍ほどの高さがあった。

「この時計は、本当にあの天文台の上を飾って、時を刻んでいた時計なの。でも、あの地震がおこって、いったんは止まってしまった……」

「『兵庫県南部地震』ですね」

幸の言葉を受けて、鈴が聞く。

「通称、『阪神淡路大震災』。あの地震でこの大時計は止まった。震災復旧の際に、神戸学院が引き取って、修理を施してから再び動くようにしたの。実際に、次の大時計が付けられるまでの10ヶ月間、つづけてこの大時計が日本の中央標準時を刻んでいたのよ」

[著者注:実際の日本中央標準時は『独立行政法人 情報通信研究機構』が管理運営している原子時計によって決定されています]

幸の顔に、すっと暗い影が差したと思ったが、次の瞬間には消えていた。

「さ、そんなことより、図書館を見に行くんでしょ」

「そうそう。それが今のメインテーマだ」

幸に言われて、幌たちは大時計のすぐ横にある階段を下りた。


薬学部からの寄贈の日時計を過ぎ、さらに下ると右側に建物が見えてきた。

「グラウンドに一番近いこの建物が、神戸学院大学有瀬キャンパス図書館よ」

斜面に建っているからだろうか、通路が渡されており、そこを歩くようになっていた。

建物には図書館と書かれていて、一目でわかるようになっている。

「今回は図書館の本が並んでいるところまでは案内できないんだけど、実際には新館と旧館の2棟からできているの」

そう言いながらも、幸は中へはいっていく。

手を振りながら、幌たちを中へ誘った。


中はひんやりとしている。

「本を守るために、一定の温度や湿度になるように調節されているの。一般の人たちも入れるのは、この『オアシスジーン』までね。ここでは、軽い飲食が認められているの。他にも、各社の新聞を読むこともできるし、あそこにある自動販売機で『ポカリスエット』などを買うこともできるわ」

[作者注:耐震工事のため、多少位置が変わっている場合があります。ご了承ください]

指をさしながら、幸が教える。

「あの改札口みたいなのは?」

桜が、受付の前にある機械を指さして聞いた。

「あの奥が図書館の本体よ。ここから先は、学生とか教職員などしか行くことができないの。だから今回は、これ以上はいけないの。本当は、学生証についているバーコードで入ることができるんだよ」

幸が見せた学生証には、右上に写真がプリントされていて、そのすぐ下にバーコードがあった。

「ひんやりする〜」

すぐ近くにあったソファーに腰掛けて、桜はフニャッとなっていた。

「そんな事を言ってる場合でもないな。どこに行く?」

渡された袋の中に入っている、校内案内図を見ながら、幌がみんなに聞いた。

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