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第538巻
「よし、遅くなってきたし帰るか」
すでに点灯式が終わったからということで屋上からは降りていた。
晩御飯として、9階にあるレストラン街でご飯としていた。
それも終わって、時間は7時を30分ほど回っていた。
エスカレーターに乗り、一列になって降りていく。
「でも、今日はありがとうな」
幌が山門に言った。
「家で根詰めてやるってのもいいけどさ、こうやって外でやるっていうのも、気分転換になるだろ」
山門ははにかんで幌に答えていた。
「ま、確かにそうなったな」
エスカレーターで降りながら、幌はゆっくりと答えた。