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第528巻
「ただいまでしたら、4時間コースがお使いになります」
受付の人が、部屋の使用台帳を見ながら言った。
パソコンではなくて、今でも昔ながらの紙での記録をしているらしい。
「それでいい?」
山門が確認をすると、みんなうなづいた。
「部屋は301をお使いください。エレベーター前にはスナック自販機や飲み物自販機をご用意しております。また、今日はご利用の方々が多いので、延長はお断りさせていただきます。あらかじめ、ご了承ください」
はいはい、と軽く山門が答えると、鍵とA4クリアファイルとその中に入っている紙2枚を受け取って、早速エレベーターへと向かった。