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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
最後の文化祭
518/688

第518巻

誰が描いたかは知らないが、アニ研の誰かだろう。

「上手いなぁ」

何かのアニメのイラストとしか、幌にはわからなかった。

「ちっす」

再び歩き出した幌に、誰かが声をかける。

(まさ)か」

琴子の双子の弟である雅が、廊下の少し離れたところから声をかけてくる。

「おう、料理部はいいのか」

「まあな。お前の姉ちゃんに任してきたさ」

それを聞いて、少し雅は心配そうな声をして幌に聞いた。

「大丈夫なのか、それ」

「大丈夫さ。腕も上がっていたしな」

それに、と幌は続ける。

「一度は見ておきたかったしな、文化祭」

「そっか」

雅は、それだけ返した。

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