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第492巻
ただ、出前を頼むところがないわけではなかった。
やってきたのは、桜だ。
「やっほー」
「姉ちゃん、何の用さ」
「出前サービスの申し込み。ほら、これが発注書ね」
幌がその発注書を受け取る。
「んー……わかった。あ、代金は先払いだから支払ってね」
「はいはい」
幌に言われて、桜が財布を開けて支払った。
「まいどー」
それを数えてお釣りを払ってから、幌は発注書に書かれていたものを作り始める。
「いちごチョコ3つ、バナナチョコ3つ、カスタードアイス4つの合計10個」
全部をメモに書き写して、それをすぐ横にいる琴子へと伝えた。