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第490巻
文化祭当日を迎えた。
すでに出店するところは準備を進めていて、去年と同様に、騒がしい校内となっている。
当日へと日付が変わってから、ずっと高校は終わるまで騒ぎ続けるだろう。
「準備はどう?」
料理部の部員として最後となる幌は、今いる部員たちに聞く。
「大丈夫です。クレープのための台も借りれましたし」
鈴の親が経営している会社から、実は様々なものを借りている。
今、幌たちが準備している円形のホットプレートもその一つだ。
縁がない平らな鉄板で、電気で温めることになっている。
借りた直後に1度焼いてみたが、結果は上々だった。