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第484巻
見本誌でするための承認をもらうと、山門たちは本刷りへと入った。
再び印刷機の電源を入れると、今度は何百枚と紙をセットし始めた。
「今回はフルカラーでいくよ。紙はいくらでもあるし」
山門が2人に言うと、その束を機械の一番奥へとおき続ける。
「何枚あるんですか、この量って」
桜川が山となりつつある紙を見て、山門へ質問する。
「まず冊数が640、でページ数は12だから紙の枚数としては6か。予備も入れるから1冊あたり10として……」
「6400枚ね」
鈴が、ドアのあたりから答えた。