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第477巻
「お待たせしました、コンピューター部です」
情報部の部室前へとくると、山門はノックをしてそのまま入る。
「どうぞ……って、もう入っちゃったのか」
星井出が山門を見て苦笑いをしているが、止めやしなかった。
「呼ばれたので来ましたが、どうしましたか」
「いや、このデータの印刷って頼めないかなって」
「わかった、それで……」
山門はUSBのような直方体の薄いデータ輸送用メモリを受け取る。
「形式はいつも通り、A4の冊子。部数は、そうだなぁ。来客を100として刷っておこうか」
生徒数は540で、と星井出が言った。