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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
3年生体育大会編
443/688

第443巻

校舎の影まで来ると、誰かがいる。

「誰だ」

教師がそれに真っ先に気付き、声をかける。

がさがさと音を立て、ダッシュで2人ほど駆けていく。

男女のペアだ。

「人目を忍んで、ねぇ」

走り抜けた後、氷ノ山がつぶやいた。

「何もなし、だな」

星井出が二人がいたあたりを探すが、特に煙草とかは見つからない。

「大丈夫そうだし、これで引き上げるとしようか」

教師が言うと、ふたりはハイと返事をした。

帰りは別の道を通っていったが、他校の生徒はおろか、自校の生徒にも出会わずに体育大会の会場へと戻ってきた。

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