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第426巻
「二人ともどうしたの」
「いや、ちょっと見に来ただけ。どうしてるかなってさ」
真也が歩美に話しかけている。
本部席から少し離れたところでは、手の空いた生徒たちが座席などの準備をしていた。
クラスでの準備は終わって、三々五々家路についているところのようだ。
少しの生徒が残って、白線を引いているところだ。
「まあ、準備は大変だけどね。でも、大丈夫」
それよりも、と歩美は真也に話しかける。
「彼女さんとはどんな感じなの?」
「それ、ここで聞いてくるか?」
笑いながらも、なにか照れくさそうである。