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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
3年生の夏休み編
401/688

第401巻

歩いて帰っていると、徐々に街が暗くなっていく。

黄昏から、空は漆黒へと移り変わる。

ちかちかと瞬いているのは宵の明星だろう。

まだまだ熱い、世界が熱で満ち溢れている。

幌はその熱を全身に受けつつ、家路についている。


街灯が、ほんわりとした明りを放っている。

LED電灯も多くなっているが、幌の家の周りでは、まだ白色を放つナトリウムランプが主流だ。

幌はこの電燈が好きだ。

優しい気分にさせてくれるからである。

必要なのは、日々の安らぎと、楽しみ。

それにわずかな苦みだ。

それが幌の生きる糧となる。

それを知っているからこそ、幌は今日も生きている。


家に帰ると、すでに桜がいた。

幌を見つけるや否や、すぐに抱きつこうとするが、ペイッと手で払いのける。

それからご飯の準備だ。

いつもの日常。

いつもの日々。

これが幌が生きている世界だ。

桜が幌の背中に覆いかぶさるようにして、幌に聞いた。

「ねえ、今日のご飯はなあに?」

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