400/688
第400巻
ふと、幌が頭をあげたら、すでに午後4時になっていた。
かれこれ3時間ほどしている計算だ。
そろそろ帰るかと幌は思い、荷物をまとめる。
そして充電器から携帯を外し確認すると、桜からメールが何通かきている。
気づかなかったなと思い、メールを確認すると、ご飯の心配ばかりだった。
幌は、苦笑しつつ、桜へとメールを返した。
通話はできないが、メールは座っている限り許されているから、自習室の中で打ち返すことができる。
そして忘れ物がないことを確認するために振り返る。
机の上はとてもきれいだ。
まるで誰も使わなかったような感じに見えた。