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第389巻
「ストーリーは、寝てたら猫耳異世界に召喚されたっていうことだろ。要は」
「まあな」
いろいろと設定はあるだろうが、幌は黙っていた。
「短編て言うよりか、長編や連載で作るようなものじゃないか?」
「どうだろ。俺はこれが限界なんだけどな」
「確かに、上手くまとまってるんだ」
雅は、何か言い出す。
「それでもな、なんだか物足りないんだよなぁ。かなりしっかりと設定作ってあるみたいだけど、それが上手く表現できてないっていう感じかな」
「なるほどな」
幌は、ようやく読み終わったらしい山門から、原稿を返してもらいながら言った。