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第381巻
「なら、これなんかいいんじゃないか?」
それは、星の砂と書かれた小瓶だった。
小指の第1関節までぐらいの大きさの瓶の中には、真っ白な砂が入っている。
「幸せの星の砂かぁ……」
1瓶で200円ないその瓶を手に取り、幌は若干悩んでいるようだった。
だが、結局、星井出に買えばいいのになどと言われて、買うことを決意する。
「うん、まあ、いいかな」
レジから星井出のところへ戻ると、なにやらニヤついている。
「……どうしたんだよ」
幌は、不機嫌そうに聞くが、星井出は面白がっている表情を見せるばかりであった。