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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
修学旅行 二日目編
372/688

第372巻

「いや、でも値段がさ……」

山門がそう言うと、幌が値札を確認する。

「意外と安いよ。ほら」

値札には、300円と税別と書かれていた。

「今は消費税8パーセントだから、324円だね、1つで」

どうするのという顔つきで、幌は山門をじっと見る。

「どうせ鈴に渡すつもりなんだろ」

「そうだけどさ……」

山門は付き合っている鈴の方をちらりと見る。

鈴は鈴で、桜と何やら話しているようだ。

「そうだな、後で買うっていうのよりも、今買わないとな」

山門は何か考え尽くしたような表情で、そのキーホルダーをつかんだ。

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