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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
修学旅行 二日目編
360/688

第360巻

翌朝、昨日よりもわずかに上がった部屋の温度を感じつつ、幌たちは目覚めた。

「うっうーん……」

若干涙を浮かべつつも、ベッドの中で伸びをする。

すぐよこにある時計を見ると、起床時間まではしばらく時間がある。

さて、今日の朝ごはんはと考えつつも起き上がるほどは、ベッドに腰掛けた体勢のままでピタリと固まった。

修学旅行中だったことを、思い出したのだ。

「しゅうがくりょこーちゅーだよ?」

声をかけたのは、ここにはいないはずの桜だ。

「ちょい待てや。なんで姉ちゃんがいるんだよ」

「……さあ?」

テヘッと笑い、桜は駆けて部屋から出た。

今日も騒がしくなるだろうという、その感覚を残しながら。

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