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第340巻
ロビーの片隅に、手野高校と国立手野が一緒に集合していた。
「では、これから1時間は、ホテルから出ないように、自由時間とする。各時、部屋に荷物を持って行き、以降は自由。18時ぴったりには、またこのロビーに集合。以上、質問は」
国立手野の先生が全員に説明をしている。
誰一人として、手を挙げる人はいなかった。
「よし、じゃあ解散っ」
その声と同時に、ほぼ全員がさわぎだす。
幌は、同室の山門と雅と一緒に、階段を上がっていく。
「俺らの部屋は311だったな」
「そうだね」
幌の質問に、雅が軽く答えた。