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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
修学旅行 出発編

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333/688

第333巻

「その声は、国立手野高校の佐々木先生ですね」

桃井は、本から目を上げずに、佐々木へと言った。

「さすがは桃井先生です」

それから持ってきた荷物を床に置いて、桃井の前に、腕を組んで立った。

「今回は私の負けのようです」

「そのようですな」

ここでやっと栞を挟み、本を閉じて、佐々木を見た。

50そこそこの風貌をしている佐々木は、とても穏やかな顔をしていた。

どうやら、このような出会う機会があるたびに、どちらが先につくかを競争しているようだ。

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