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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
新入部員編
324/688

第324巻

「誰か入ってくれないかなぁ」

放送室では、部長の文版がだれていた。

「誰か来るまで待っておかないとな」

文版に答えているのは、宮司だ。

「ま、のんびりと待っておこうよ」

豆見がのんびりと言った。

「でも、私たちも3年生だから、誰も入って来ないと休部だよ?」

「そんときは、そんときさ」

宮司が簡単に言った。

それに文版が反論しようとした時、放送室のドアが開いた。

「あの……」

「どうしました?」

豆見が中に招き入れて、彼女に聞く。

「入部希望なんですけど」

「おや、さあさ、中に入って」

誰よりも驚いているのは文版だ。

入部希望の彼女を椅子に座らせる。

「放送部、ですよね」

「そうだよ」

宮司が聞く。

「名前は?」

「あ、神川歩美(かみかわあゆみ)です。よろしくお願いします」

「こちらこそ、よろしくね」

文版が微笑みかけながら歩美に言った。

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