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第306巻
学則によれば、理数科は40人を定員となっている。
「何人来ると思う」
「ま、40人以上は来るだろうな」
幌はそう答えた。
「最近じゃ、理系の方が必要だっていうことで、国も色々と政策をしているみたいだしな。ただ、最初のうちは、あまり人が来ない気がするなぁ」
「無名な理系クラスには、人は来ないってか」
「そういうことになるな」
宮司の言葉に、幌がうなづいた。
「入試はいつするんだ」
「一般と同じ日らしいぞ。だから2月か」
「あと1ヶ月か。どうなるやら」
ゆっくりと止み始めている雪を、窓から眺めつつ、幌は宮司に言った。