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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
文化祭 本番編
291/688

第291巻

「じゃあ、帰るわな」

料理部の精算が終わり、今回の売り上げが分かるとすぐに琴子は帰ろうとした。

「おう、明日は休みだから、ゆっくりとしとけよ。それじゃな」

幌は最後まで残っていて、検算をしていた。


「あれー?」

それから5分ほどして、桜が料理部の部室にやってきた。

「琴子は?」

「5分ほど前に、先に帰ったよ。まだ下足箱のところにいるんじゃないかな」

幌は提出する報告書を整えながら、桜に言った。

「幌はどうするの」

「この書類を情報部へ提出しないといけないから、それから帰るよ」

「分かった。じゃあ先ね」

桜が手を振って、部室から出て行く。

それを見届けてから、幌はカバンを持って立ち上がり、部室に鍵をかけた。


「あ、先生」

偶然見つけたのは、料理部の顧問だった。

「井野嶽か。料理部は」

「今終わって、鍵を返すついでに報告書を情報部へ届けるところです」

「じゃあ、鍵はここで預かっておこう。報告書は、確か生徒が持っていかないといけないんだったな」

「はい。面倒なことに」

「んじゃ、そっちは任せたぞ」

顧問は、そう言って部室の鍵を預かると、幌と別れて職員室へと向かった。


幌が情報部へつくと、ちょうど誰かが出てくるところだった。

「雅か」

「おう、幌だな」

答えてから、ゆっくりと顔をこちらに向ける。

「どうしたんだ」

「アニメ研究部の報告書出しにきたのさ。まあ、売り上げは10万ぐらいだったな」

「すげえな。同人誌でも売ったのか」

「そんなところさ」

そう言って、雅は先に帰っていった。

「失礼します」

ノック2回して、幌が替わりに情報部へとはいる。


「はい、受理しました」

情報部新部長の星井出が判子をついて受け取った。

「しかし、30万越したかぁ」

売り上げを確認しながら、星井出が幌にいう。

「ここまでいくとは思わなかったけどな」

幌が答える。

「でも、去年も似た感じだっただろ」

「まあな」

幌が短く答え、それから星井出が言った。

「いくら渡せるかは、また知らせるから。多分、1週間ぐらいでわかると思う」

「んじゃ、それまで待ってるよ」

幌は星井出に告げると、そのまま家へと帰った。

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