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第289巻
「ただいまをもって、文化祭を終わります」
やっと公安部部長の放送が聞こえた時、幌は疲労困憊だった。
「終わったー」
伸びをして幌が言うと、すぐよこで作業をしていた琴子がポンポンと肩を叩く。
「おつかれー」
「おう、って琴子はあまり手伝ってなかったじゃん」
「せやけど、これでもガンバっとったと思うで。なにせ、レジ打ちに始まり、レジ打ちや、ほかにもレジの担当しとったからな」
「レジしかしてないじゃんか。まあいいか」
その時、幌の後ろにいた沢入が、部長からの伝言を伝えにきた。
「先輩、料理部の部室で打ち上げをするそうなので、来てくれとのことです」
「分かった、じゃあ行こうか」
「おっけー」
琴子と幌は、沢入と一緒に料理部の部室である家庭科室へと向かった。




