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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
文化祭 本番編
280/688

第280巻

「いらっしゃーい」

琴子が呼び込み、幌が作り、他が品物を受け渡したり、お金を受け取ったりしている。

「はい、パイは200円です。あ、4つですか、ありがとうございます」

琴子が、ここ一番の頑張りを見せて、次々と客をさばいていく。

パイはパンプキンパイだ。

大きさは手のひらにすっぽり入るぐらい。

ちいさいからか、5分もあれば焼き上がる。

「まいど」

そこへやってきたのは、琴子の友人だ。

「あら、今は忙しいんやけどなあ」

琴子嫌な顔一つせずに応対する。

「行ってくればいいさ。最初のダッシュもそろそろ終わりだしな」

原洲が困ってる琴子にいう。

「ほんまですか。ほな、行こうか」

琴子が友人の女子に話しかけ、そのまま店を出た。

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