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第277巻
「ほら、朝ごはん」
幌が作ったのは、あり合わせの材料で作ったお好み焼きだ。
「おおきに」
琴子がお礼を言って、すぐに食べ始める。
熱いようで、ハフハフと言いながらも飲みこんだ。
「お箸あるからさ……」
幌が、琴子が一気に半分ほど食べてから、おずおずと箸を手渡す。
「なんや、あるんやったら、はよ出さんかいな」
笑いながら、琴子が落ち着いて箸を受け取る。
それと同じぐらいのタイミングで、桜たちにも品物を渡す。
「今日からは簡単に作るしかなさそうだしね」
幌がいうと、桜が答える。
「だったら、毎日3食作ってね」
「1食100円な」
原洲が、3人にニヤッと笑いながら言った。