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第276巻
幌の予言は当たった。
6時半少し前に、桜が琴子と澤井と一緒にやってきた。
「幌、いますか?」
桜が店先にいた原洲に声をかける。
「ああ、いま呼んでくる」
すぐに原洲が桜に答えて、店の中へと一瞬入る。
「姉ちゃん、どうせ来るだろうと思ってたよ」
「さすがは弟。分かってるねぇ」
言われながら幌は、ホットプレートを温め出す。
「朝ごはん代、一人100円」
原洲が3人に申し渡す。
その傍らでは、幌が小麦粉を水で緩めに溶いていた。
どうやらお好み焼きを、朝ごはんとするようだ。