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第253巻
隣の校舎では、男子が始業式後のホームルームに挑んでいた。
「ったく、面倒だなぁ」
ホームルームも、今は宿題の回収へ移っているため、比較的おしゃべりの声が大きく案っていた。
その中、幌はすぐ後ろに座っている山門にグチっていた。
「宿題かい」
「そうさ、宿題が無ければ、どれだけ楽か」
ため息交じりに言いながらも、しっかりと宿題は済ませてきているようだ。
次々と宿題が先頭へと送られていく。
「ま、2学期はいろいろとしなきゃならないからな」
「体育大会に、文化祭がメインかな」
「そうそう。文化祭が一番だ。今年のメニューを考えないとな……」
幌はそう言って、深く考え込んだ。
「今からかよ」
山門はそれを見て、苦笑いしていた。