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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
夏休み 海編
251/688

第251巻

タタンタタンという心地よい音が、一行を包んでいた。

海をしっかりと堪能した幌たちは、夕日に染まりゆく空と海を後にして、電車に乗っていた。

人はまばらで、クロスシートの車内で静かにぼんやりとしていた。

「どうだった?」

眠っているみんなの間、横に並んで座っている幌と琴子が、話していた。

「たまには海もええな」

琴子が遠くなりつつある海を、ジッと見つめながら幌に答えた。

「だな。来年も、このメンバーで来たいな」

幌が楽しげに話しかける。

みんなは、静かに眠っている。

「わ、私は、幌と一緒に……」

言いかけたとたん、反対側から電車が突っ走った。

衝撃で、電車内にはすれ違いの衝撃音が満ち溢れる。

通り過ぎてから、幌が聞いた。

「何か言った?」

だが、琴子は次の言葉を言うことができなかった。

「別に、何にもあらへんよ」

タタン、タタンとリズムよく、幌たちはそれぞれの思いを乗せて、海からいつもの日常へと、戻っていった。

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