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第240巻
幌の部屋では、海に行く算段を、男だけで話し合っていた。
「浮き輪とかは、持っていくべきなのかな」
「向こうで、海の家にでも借りれるけどな」
誰かが言うと、それへと何かを返すという繰り返しで、何を持っていくかをとりあえず決めることができていた。
「じゃあ、水着とかばんは各自ってことで。ほかは女子側が何決めたかによるかな」
幌が、うまくまとめる。
「そういうことだね」
すぐに雅が同意する。
それと同時に、部屋のドアが開いた。
「ねえ、決まった?」
「姉ちゃん。決まったよ」
幌が桜に答えた。