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第238巻
「海行くか」
その言葉が出たのは、幌の家に、琴子や山門や鈴やその他友人一同が集合した時だった。
「そういや、海行くって話も出てたな」
「最近海行ってないし、行ってもええで」
琴子が話に乗る。
「行くとするならいつかな…」
幌が近くにあったカレンダーを眺めて言う。
「8月12日とかどうだろう」
「大丈夫だと思うよ」
携帯を確認して、山門が答えた。
「じゃあ、それまでに一揃い揃えておかないとね」
桜が、その場にいた全員に言った。
夏は、もうすぐ暑さの最盛期を迎えるシーズンだ。