236/688
第236巻
「あついねー」
情報部は部活と称して、高校ではなくて山門の家に集まっていた。
「暑いです」
うちわで風を緩やかに送りながら、桜川が鈴につぶやき返した。
「で、今日はどうするつもりだ」
冷えた麦茶をもってきて、部屋へ入ってきた山門が聞いた。
「んー、特にすることもないし、宿題でもしようななって」
鈴と桜川は、持ってきていたカバンから宿題のセットを取り出して、山門に見せた。
山門はため息をゆっくりと吐き出して、勉強机の上に麦茶を置いて、2人へ言った。
「じゃ、はじめるか」