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第235巻
夏休みに入り、それぞれ山のように出された宿題をこなしつつ、部活を行っていた。
「これで全員か」
公安部部長となった荒田がいう。
ケンカの仲裁をすることになった公安部と情報部の合同団により、隣の地区の高校との抗争は終わりを迎えた。
「ええ、これで全員ですね」
同じく公安部に所属している氷ノ山が荒田に答える。
「後は警察に引き渡しておこう」
全員を荒縄で動けないように縛ったうえで、河川敷に車座で座らせる。
「そうですね」
そう言って氷ノ山が、慣れた手つきで形態を操作して、110番へ通報する。
「じゃあ、これで」
「お疲れ様でした」
1週間に2回ほど、こうやって合同で部活をする。
簡単に言えば見回りだ。
それも終わり、公安部と書かれた腕章を反対の手で外しながら、氷ノ山はこれからどうしようかとぼんやりと考えた。