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第181巻
うまくグラボが差し込めたら、次は山場だと桜川が告げた。
「ここからCPUを差し込んでいきます。一番高価なものであり、一番破損しやすいものなので、慎重に行きます」
CPUは裏側に金属でできた細かな突起が剣山のようについているが、それが曲がりやすいのだ。
曲がってしまえば、そこでおしまい。
なので、かなり慎重に一つ一つの動作を行う必要があった。
まるでお箸で豆をつまむかのような集中力で、CPUの角を合わせて、ゆっくりとはめ込んだ。
ふぅと息を吐いてから、すぐそばにあったバーをおろし、カチッと音がなったのを確認してから桜に言った。
「これで、ファンを取り付けて完了です。コンセントにつなげてみて、動くかどうか確かめます」