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第176巻
組み立てを始める前に、みんなに麦茶をふるまう。
「脱水とかで倒れてもらったら困るからな。冷蔵庫から、すきなだけ飲んでもらって構わないから」
幌がそう言うと、すぐにおかわりをする人もいた。
「まずは、全てのパーツが説明書通りにそろっているかを調べます」
その横で、桜川が桜に組み立ての説明を始めた。
「あいあい。パーツといってもかなりあるけど…」
「全部開けて、調べてしまいます。ひとつ残らずです」
「本当にするの?」
「もちろん」
桜川が当然とした感じで言った。
「じゃあ、鈴、山門、それに幌も呼ばないと」
「元からそのための要員だし」
山門がそう言って、鈴と一緒にパーツのそばに座る。
幌も山門の隣に座った。