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第174巻
すぐとなりに、その店はあった。
「The PLATINUMです。バイキング形式で、和洋中、全種類ありますよ」
人が何人かまっているようなので、名前を書いてから並んでいる席の最後尾へ並ぶ。
「やっぱし人気なんだね」
「ちょうどご飯時ですし、それに、今日は土曜日で子供連れが多いので、こういった感じの店が喜ばれるのではないでしょうか」
桜川が、冷静になってそう分析をしていた。
「とりあえず、これからどうする?ここでご飯食べてからさ」
山門がみんなに聞いてみる。
「家に帰るのも暇だから、このあたり散策したいなー」
桜が言うと、鈴が静かに手を挙げる。
「ごめんね、ちょっと用事があるから、ご飯食べたらバイバイしようかと思ってたんだけど…」
「そうなの、じゃあ、仕方ないね」
桜がそう言って、他の面々を見ると、みんな、帰りたそうな顔をしていた。
「じゃあ、ご飯食べてからは別行動って言うことにしましょ。また明日、私の家で会うことにして」
桜の提案は、そのままみんなに受け入れられた。