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第149巻
幌はそれから5時になるまでずっと図書室で勉強を続けていた。
だが、その時間になると、学校も閉まるため、しかたなく家に戻ってきたのだ。
「ただいまー」
「おかえり。ご飯は」
すでに桜も帰って来ていた。
「簡単につくるよ。でも、先に服着替えてからね」
幌はそう言って、カバンを自室の机に置き、服を着替え台所に出てきた。
「で、今日のご飯はー」
「昨日作り置きしといたハンバーグ。これからさっと焼くよ。付け合わせはサラダで」
「分かったー」
そう言いながら、冷蔵庫の氷温室にしまっておいたタッパーを取り出し、よく練られている肉の塊を取りだした。