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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
新入部員勧誘編
115/688

第115巻

第117章 仮入部期間[2]


あちこちに部活の張り紙が貼られるようになると、毎日のお昼の放送にも部活紹介が出てくるようになる。

「今年もか」

「そりゃ、毎年同じようなもののくり返しさ」

幌は、星井出と教室で話していた。

まだ教室に先生が来るには時間があり、けっこう教室も騒がしかった。

お昼ごはんを食べ終わったばかりと言うこともあり、弁当がまだ机の上に置きっぱなしという人も少なくなかった。

「星井出は確か…」

「情報部。大丈夫、もう誰が入るかって言うのは決まってるから」

「本当か、えらく早いんだな」

「毎年同じさ。書類審査をして、入部を決めるんだ。学校全ての情報にアクセスできる権限を持っているから、それだけ厳重に決めないといけないんだよな」

「大変そうだな」

「幌は、料理部だったな。誰かはいりそうなのか?」

幌はため息気味に話す。

「いや、あてが全くないから、誰が入ってくれるかも分からん。入ってくれれば万々歳だよ」

そう言っていたが、その顔には、誰かはいってくれるに違いないという確証が浮き出ていた。


授業の時間はすぐに終わり、あっという間に放課後になった。

「そいじゃ、俺はさっさと部活に行くよ」

幌は教室にいた友人達に早々に別れを告げて、料理部の部室へ向かった。

他の人たちも、仮入部期間だけは、すぐに部室へ向かうことにしているようだ。


「こんにちはー」

幌が扉を開けると、見たことがない人が2人、コンロの傍らに立って部長を見ていた。

「ああ、やってきた。紹介するよ、2年生の井野嶽幌だ」

「こんにちは、えっと、どちらさまですか?」

カバンを空いているテーブルに置いて、幌は部長達に聞いた。

「入部希望者だよ」

部長から紹介を受ける。

「身長が高い方が沢入員子(さわいるかずこ)で、小さい方が岩嶋阿古(いわしまあこ)だ」

「よろしくお願いします、先輩」

幌よりも二回り以上小さな彼女が言った。

ほとんど間を置かずに、沢入も同じような言葉を言う。

「ああ、こちらこそよろしく」

幌は、そう言って二人のことをいろいろ聞きながら、フライパンの準備をしていた。

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