第101巻/外伝2話目
井野嶽幌[以下、幌]:こんにちは。
井野嶽桜[以下、桜]:こんにちは~。
スタディン:こんにちは、どうぞ、真ん中へ
桜:ありがとうございます。
4人掛けの椅子の中央に幌と桜を座らせ、桜の外側にスタディン、幌の外側にクシャトルが座る。
クシャトル:えっと、さっそくはじめてもいいですか。
幌:別段問題ないですよ。
スタディンとクシャトルは手元のカンペを見ながら二人にインタビューを始める。
スタディン:じゃあ早速。お二人は、ご両親が考古学者ということでしたね。
桜:両親は、勝手気ままに世界中を旅しているついでに発掘してるだけですよ(笑
幌:そんな感じだね。いつもお土産を買ってきてくれるんですけど、
クシャトル:お土産ですか。
幌:ええ、お土産ですよ。ただ、その中身は、いい時もあれば、良くない時もあるんですよ。
クシャトル:よくない時とは。
桜:例えば、生の食料品を着いた途端に買って、それきり放置して持って帰ってきたり…
幌:そうそう、そんなこともあった、あった。
スタディン:それって、食べたんですか…?
桜:食べれるような状況じゃなかったとだけ伝えておくわね。
幌:でも、たいていは工芸品とかだね。日本ではない素材で作られたカゴとか、絨毯とか。
クシャトル:それはよさそう。
桜:そんなお土産ばかり買ってくるんだけど、両親は世界的にも有名な考古学者っていう話よ。
クシャトル:でしたね。確か、考古学の雑誌に寄稿文を頼まれたとか…
幌:構想3秒、パソコン打ちだからやたら早く仕上げて、10分後にはもう提出してたっていう話をしてたよ。
スタディン:見直しも無しで?
幌:そう、見直し含めても15分ぐらいじゃないかな。
桜:お父さんは直感的に物事をして行くから、しかも、それで万事何事もなく進んでいく上に、貴重な発見もしてたりするから、そのままの方があっているのかもね。
スタディン:そんなご両親のことを、どう思っているんですか?
幌:すごい人だとは思うよ。でも、多分真似は出来ない。というか、したくない(笑
桜:したくないというべきか、しようと思っても出来ないと言った方があってると思う。お父さんが発掘場所を決めて、お母さんが慎重に掘り進めて行くの。
幌:あの二人の間に入ることは出来ないさ。それに、両親だからこそ、そういった芸当ができるんだと思う。以心伝心みたいな感じかな。
スタディン:ところで、高校の話なんですけど…
幌:来ると思ってた。
スタディン:ハハ(笑。高校1年目が終わった時点で、どんな感じですか?
幌:どんな感じといってもね…
桜:楽しいの一言かな?今のところはね。
クシャトル:どんなふうに楽しいの?
桜:んー、簡単にいえば、みんなとワイワイガヤガヤしていけるっていうの、いいのかもね。
幌:そうそう。友達と一緒に、あちこち行ったりね。
クシャトル:おもしろそー。私たちって、あんまりそういうのはできなかったから。
スタディン:そっちの詳しい話は、"高校生活"を見てもらうとして、最後に、これを読んでくださっている皆様に、なにか一言。
桜:だれか、おいしいご飯をください。
幌:おいおい、俺のご飯をいつもおいしいと言ってるくせに…あ、えっと、姉ちゃんがこんなこと言うから、だれかレシピを教えてください。よろしくお願いします。
クシャトル:今日は、ありがとうございました。
桜/幌:ありがとうございます。