1
中々うまく書くことが出来ず、居眠りしちゃいます。
「お前は勇者として召喚された」
この台詞は決められたものではないが、神って感じはするだろ?
「…俺は死んだのか?」
「いや、生きてるさ。感覚だって存在しているだろ? だが、これからは住む世界が変わるって事だ」
「じゃあ、異世界召喚ってことか?」
「まぁ、そうなるな」
目の前の男が混乱している様子はない。混乱しすぎて頭が回っていないなんてことも考えられなくはないが混乱していない方がこっちもやりやすい。
「…んで、お前が俺を呼んだと?」
「それ以外に誰がいるんだ?」
「……言っちゃ悪いがこういう場合に女神やら王女が出てくるんじゃあないのな」
「……うるせぇ。悪かったな。この野郎」
確かに女神やらの方がウケがいいので普段、男の神の中でも女神のふりをして召喚する奴もいるし、天啓を王女に与えて召喚させる奴もいない訳じゃないが俺は敢えてこうしてる。
「んで、帰れるのか?」
「悪いがそれは魔王を殺すまでは出来ない。だが、メリットもちゃんとある。達成されれば願いは叶えることは出来るし、出来る限りのサポートはする」
随分とまぁ、話のわかる奴だ。なんて思いながらも説明を続ける。
この世界の事情やある程度の地形。
「大体は理解したがお前も付いてくるのか?」
「今回は魔王の強さが強さだけについていくことにした。俺は比較的生まれ変わったばかりの神だから、受け持つ世界も少なくてな。平和なとこも多いんで、信頼できるやつに任せて来た」
「なるほどな…。ところでお前の名前はなんなんだ? それと何が出来る?」
「そういや、自己紹介がまだだったな。俺はヘパイストス。鍛治の神って思ってくれればいい。出来ることは…俺は武器を作ることしかできない」
そのあとに弁明をするように神の特性について話す。
「俺は龍崎 恍士郎。どうせ性は名のらない方がいいんだろ? 名前負けしてるのも知っているし、コウとでも呼んでくれ。それとほんとにそれだけか?」
互いに自己紹介をするがあちらは俺のほうを探っているように感じた。それに、話をそんな聞き方してる時点で名前負けしてないだろ。十分。
「わ、分かった。もちろん、話すさ。俺の能力は確かに武器を作ること。要は鍛治なんだが、その武器が一回のしか使えない。打ち合う分にはしばらく持つが打ち合ったら間違いなく、直ぐにガタはくる。だが、材料はいらない。それが神の特性みたいなもんだからな」
だから、防具は作っても意味がないことも言い含める。まぁ、直ぐに壊れれば裸の男子の出来上がりだからな。誰得だ。
「それは、そこまで重要じゃない。まぁ、予想していたよりはマシだ。作るのに時間がかかることもないんだろ?」
あぁ、ない。とうなづく。
「それじゃあ、ある程度の確認も終わったことだしな。いくぞヘパイストス。どうすればいいんだ?」
「随分と余裕だな。それになにか急がなきゃいけない理由でもあるのか?」
「そんなもんはねぇよ。気付かないようにしてるだけだ」
地上へと続く門を創り、開く。
「立派なもんだろう?」
「…門だけにか?」
忘れてくれ。
「さて、いくか。...俺とお前だけだよなぁ。別に女がいても困るが、男二人は中々に絵面としては微妙というか、むさいな」
なんだか、締まらない出発だと心から思ってしまったのは心の中だけに止めるとしよう。
「…門だけにか?」
こいつ、ウゼェ。