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俺、最強伝説  作者: 一嘉
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俺vsマッハババア

アホ話なので、真剣に読まない事をお勧めします。





俺は、最強だ。

自分を特別な存在だと思い込んでいる、中二病の類ではなく、俺は本当に最強だ。どんだけ最強なのかと言うのを、これから綴って行こうと思うので、暇があれば俺に付きあって欲しい。


まあ今回の話はタイトル通り、俺とマッハババアの戦いである。マッハババアをご存知だろうか? その名の通り、マッハのスピードで走りぬけるババアである。車より、バイクより早い、明らかに人間ではないババア。


俺はそのババアに、挑戦状を叩き込んだ。要するに、駆け比べである。別に最強を証明したいなら、陸上部に入って全国でも出ればいいじゃないか、と言うのはナンセンス。人間同士で戦って、何が面白い。最強な俺は、最強ゆえに普通の事などしたくないのだ。


ババアとの対決はババアが現れるまで出来ないので、俺は毎日のように、夜走り込みを行った。無論、ババアを探す為でもある。いつ現れるかわからない為、勝負もいつ行われるかはわからない。それでも俺は毎日、母の『あんたはアホねぇ……』と言う言葉を背に受けつつ、玄関を飛び出しババアを探した。



そして、遂に俺はババアを発見したのだ!



後方から聞こえる悲鳴、車のブレーキ音、『マッハババアだ!』の声に、俺は後ろを確認。マッハババアの姿を確認すると、慌てて車道の端に立ち、丁度近くに居た通行人に『マッハババアと勝負したいから、スタート切ってくれ!』と頼むと、戸惑いの後に通行人は引き受けてくれた。


深呼吸をし、クラウチング・スタートの体制を取る。スタートの合図は直ぐに出され、俺はマッハババアを追い越すべく、一気に走り出す。少し前を走るマッハババア、着ている着物は肌蹴け、膝までみえてしまっている。


だがそれを気にせず走る、走る、走るババア。成程、これは早い。しかし俺も負けてはいない。ババアと一定の距離を保っている。


ふと、ババアが振り返って俺を見た。皺だらけの顔にニヤリと笑みを浮かべたババア。きっと『若造が、ワシに勝とうなんて100年早いわ!』とでも言いたいのだろう。俺の考えを肯定するように、ババアは速度を上げた。


何、これが最高スピードではないのか!? 一定の距離を保っていたが、ババアが俺から少しずつ離れ始める。だが、俺も負けてはいられないと、全力を振り絞り、食らい付くかのごとくババアを追いかけた。


──並んだ! 俺は、ババアに並んだ! 少しずつ詰めた距離、背中しか見えなかったババアの横腹が見え、やがて横顔が見える。ババアは視線で俺を確認し、目を真ん丸く見開いた。呼吸は辛いが、顔には笑みが浮かぶ。


ババア、お前の負けだ! 最後の力を振り絞るようにして体を前に倒し、ババアを追い抜いて後ろを振り返ると、ババアは徐々にスピードを落として遂には止まり、膝を折って地面に伏すと悔しそうに泣きながらアスファルトを叩いている。


恐らく、彼女の初めての敗北なのだろう。そして勝ったのは、この俺! マッハババア、俺に敗れたり! 勝利を手にした喜びに、俺は大笑いしながら赤信号を突っ走り、そのまま軽トラックに轢かれた。


翌日の新聞、ニュース欄に小さく『男子高校生、ジョギング中信号無視で軽トラックに跳ね飛ばされるが無傷』の記事が載ったのだが俺としてはマッハババアに勝利した事を書いて欲しかったと、新聞社に抗議電話した事は、言うまでもない。





都市伝説〝マッハババア〟

このババアと戦って、負けたババアが悔しがる姿を書きたくて書いた話。

そして主人公は、曲がった感じに最強。要するに、ただのアホ。

他にどんな妖怪・都市伝説と戦わせようかな……(笑)

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