☆特別編☆ 本日の主役は心菜!心菜の誕生祭!
4連休最終日、子供の日も無事終えたが私、心菜はある重大なことに気がついた。
明日、私の誕生日じゃんっ!
今まで忘れてた!
自分の誕生日忘れることってあるんだね!?
でも、すらーって誕生日終わってましたーっていう流れもありかも・・・
いやだめだめ。
みんなに連絡したちゃ!
グループラインに送ろ!
『明日、私の誕生日だった!』っと。
『マジ!?早く教えてや!』
『忘れてた!』
『忘れることってあるんだね。心菜が好きなものって何?』
『甘いもの!あと可愛いもの!』
『好きな動物はなんだ?』
『うさぎ!』
『全員、これ聞いた意味わかってる?』
『わかってるで!』
『当たり前だろ』
『わたくしもわかっております』
『夏希見てたんやな』
『もちろんです』
『じゃ、始めんで』
私は携帯の電源を切る。
聞いた意味って何?
全然わからないっ。
もしかしてわかってないのって私だけ!?
そしたらどうしよう・・・
「心菜ー」
絆の声がする。
「何ー?」
「明日、ショッピングモールに行くー」
「わかったー」
・・・えっ。
明日私の誕生日なのにどうしたんだろう?
絆から誘ってくるのも珍しいし。
まぁ、そんな深い意味はないだろうけど。
私は椅子に座って『仲友大作戦ノート』を出す。
最近名付けたんだ!
①、②、④、⑥は達成!
あとは③と⑤だけかぁ。
意外と早く達成できそ!
③は前にパンケーキ屋さんに一緒に行ったからやっぱ達成ってことかな?
ならあと⑤だけになる!
あともう一踏ん張り!
頑張れ!私!
☆
そして翌日、私は絆と一緒にショッピングモールにいた。
学校終わってすぐだからちょっと疲れてる。
そして1時間ぐらいたつと、絆は
「帰るぞ」
っと言った。
「もう!?」
「もうって1時間ぐらいたってるんだぞ。もうはないだろ」
「ぐぬぬ・・・」
そんなかんなで家に帰ると絆は電気をつけずに中に入っていった。
なんで?
すると、パアン!っとクラクションがなった音のような音が鳴り電気がつく。
「「ハッピーバースデー!心菜!」」
そこには晴くん、師匠、玲ちゃん、夏希ちゃんがいた。
「みんな!」
私はパァっと笑顔になる。
そういうこと!?
「よし!これより心菜の誕生祭を初めんで!」
「おめでと」
「めでたいな!」
「みんな、ありがと!」
「みんなで誕生日プレゼントを用意しました」
「誕生日プレゼント!?」
「うん。じゃぁ僕から」
やったぁ!
誕生日プレゼントを家族以外からもらうの初めて!
「僕はこれ。開けていいよ」
晴くんはピンク色の赤いリボンがついた小さな箱を手に取る。
私はその箱を開ける。
中にはピンク色のうさぎのヘアピンが入っていた。
「可愛い!」
「可愛いものとうさぎが好きって言ってたから」
すると、私はピンっときた。
「これ、晴くんとお揃いだ!動物は違うけど、同じようなやつだよね?」
「うん。僕は猫が好きだから猫で、心菜はうさぎが好きだからうさぎ。嫌だったかな?」
「全然!めっちゃ嬉しい!ありがとね。晴くん明日からつけてく!」
「良かった」
「次はあたしだな。はいこれ」
師匠がピンク色のうさぎのスマホケースらしき物が入った袋を渡してくる。
「見ての通り、うさぎのスマホケースだ。うさぎ好きなんだろ?」
「師匠。なんで私がスマホケースうさぎじゃないこと知ってるんですか?」
「メール交換したときだ」
「あっ!あの時!流石師匠!」
「そうだ。あたしからは以上だ」
「明日から子のスマホケースにする!」
「そうか。良かった」
「次はうちやな。はい」
玲ちゃんは茶色い箱を渡してくる。
「開けてみいや」
っと玲ちゃん言うので私は箱を開ける。
中にはピンク色のうさぎのぬいぐるみが入っていた。
「ぬいぐるみだ!」
「普通のやったらあれだから手作りやで」
「手作り!?凄い!ありがと!」
「喜んでくれて何よりだわ」
「最後はわたくしと絆くんから。これよ」
夏希さんが指差したのはショートケーキだった。
「ショートケーキだっ!」
「甘いものが好きって言っていましたよね。それでショートケーキにしたんです」
「ありがとっ」
そのあと、私たちはショートケーキを食べた。
♡
私の誕生祭が終わったあと、みんなで片付けをした。
みんなが帰ったら、私は自分の部屋に入る。
うーん・・・
ヘアピン、どこにつけよ?
やっぱり左のここかな?
私は左の前髪の近くの髪にヘアピンをつける。
鏡を見るといい感じだ。
良かった!
そのあと私はスマホケースをうさぎのスマホケースにする。
そして、玲ちゃんからもらった玲ちゃん手作りのうさぎのぬいぐるみを抱える。
「あんな、楽しい誕生日初めて」
そう口にしていた。
いつも、祝ってくれるのは家族だけ。
お父さんとお母さんは平日はいないから、誕生日が楽しみだって思ったことなかった。
でも、今日は友達が祝ってくれた。
とっても嬉しかった!
もっともっと友達つくるぞ!
もう友達がいないぼっちには絶対にならない!
一生なってやるもんか!
私はそう、決意した。




