002_時空の扉
気がつくと、ミヤコは真っ暗闇にいた。
「ミヤコくん、聞こえるかの?」
(聞こえるけど、声が出ないんですけど。。)
「よいよい、キミは時空の扉に入ってしまったんじゃ。
そこは我々の不可侵領域。こうやって念話をするのが精一杯じゃ。
時間がないから簡単に言うと、君のご両親はわしらの都合で異世界を支えるために頑張っとる。
その代わりに君に精一杯の幸せを与えると約束しとったんじゃ。
だが、君はそこそこの幸せしか持っとらんかった。そこで君に異世界転生のチケットをあげようとしたんじゃが、説明する前にキミは使ってしもうた。
時空の扉をあけると、異世界転生ガチャが始まり、異世界への転生がはじまる。
わしらにはもう止めることはできん。
よいステータスを引けるように加護を最大値で与えとるから、あとは幸運を祈る。
幸せになれよ!」
(え、えーっ!?どういうこと?つまり私、生まれ変わっちゃうの??
そんなわけないよね、きっと夢だよね。
夢なら、いろいろお願いしとこう
*もし魔法がある世界だったら、魔法使いたい
*いっぱい勉強したことを活かせる世界に行きたい
*自分を必要としてくれる人たちに出会いたい
*寂しくない生活がしたい
*運命の相手に出会いたい
夢だけどね。
でもお父さん、お母さんがほんとに異世界で頑張ってるのならよかった。
暗闇のなか、ミヤコは意識を失った。