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魁!ちんちん小学校11!

 ちーんコーンかーんコーン。

 ちんちん小学校の登校は下校より早い。


「いっけなーい! 遅刻遅刻ゥー!」


 ちんちん小学校特待生の皮余俊子は、アツアツおでんの入った土鍋を持って通学路を走りながら、ちくわぶで汁を激吸いして七転八倒していた。


「姐さん、姐さん大変なのよー!」

「アチチチ! どうなさったのサブ子!」


 激熱土鍋をひっくり返して、口内どころか全身あちこちに火傷を負った俊子の元へ、サブ子と呼ばれる少女が走って近寄ってチューブからしを複数一気吸いして大噴火。その場で七転八倒している。


「げほっ、ごほっ、縮れ毛姉貴がストレートパーマをかけてサラサラになってた!」

「んまあー!」


 俊子の怒りが電子レンジ内の卵のように大爆発。


「姉貴を一人になんてしない……アタシもストレートするわ!」

「わかりました! 美容院を呼んできます!」


 サブ子と呼ばれる少女はその身をひるがえして走り出す。

 しばらくして戻って来たサブ子のそばには一人の女性がいた。

 モデル体型に白衣をまとい、聴診器を首から下げてCDを額に飾っていた。


「患者はどこ?」

「この人です!」


 サブ子が指さした先には、俊子が仁王立ちしている。


「私をストレートにしていただけるかしら!」

「重症ね、でも任せて。きちんと男を愛せるようにしてあげる……今夜が峠よ!」


 女性の右ストレートが俊子に炸裂。

 麻酔が完了した俊子を担いだ女性は、どこか遠い世界の手術室を目指して旅立つのであった。

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