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魁!ちんちん小学校3!

 ちーんコーンかーんコーン。

 ちんちん小学校の登校はHRより早い。


「よっしゃ! 遅刻遅刻ゥー!」


 ちんちん小学校14号生の皮余俊介は、登校した皆さんの足跡を石膏で型取りしていた。


「兄貴ィー、兄貴大変だ!」

「どうしたサブ!」


 水の量が多すぎてサラサラに流れていく石膏を追いかけていた俊介の元へ、舎弟のサブが息を切らしながら駆け寄って来る。


「縮れ毛先輩が松の廊下で剃られたそうです!」

「なんだって……! おいサブ! 討ち入りだ! 仲間を集めろ!」

「はい! まずは一人目の登場です! どうぞ!」


 サブが指さした先には一人の男がいた。

 2メートル近い長身、鍛え上げられた筋肉をまとい、浅黒い肌が陽の光を鈍く反射している。

 文明への反抗か、隠蔽への抵抗か、何も着てなくて素っ裸。


「殿中でござる……殿中でござる……」


 その口からは意図も意味もつかめない言葉が流れ続けている。

 とりあえず頼りになりそうな戦力を前に、俊介は楽しそうに笑った。


「こいつは強そうだ! それじゃ出発だ!」


 その声に反応したかのように、男はぬるりと俊介の背後にぴったりとついた。


「殿中でござる……臀中でござる……臀部の中でござる!」

「それじゃいくぜ! アッー!」


 大人の討ち入りは苦く狭い。

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