大統領選挙当日に核ミサイル配備終焉のカウントダウンか?
本小説は事実とは関係がありません
新型コロナウイルスを開発したC国の緻密な計画と、これを利用して自らが独裁者になろうとするA国大統領。敵対関係なのか?共謀者なのか?全世界の命を天秤にかけた私利私欲の戦いが始まった。
いつかこの世界が終わってしまう。
世界には永遠に終らないものは存在しない。
明日かもしれない、100億年後かもしれない、世界の終わり、
その日まであと何年、あと何時間、
あと何秒あるのか、、、?
そんな時計がそこかで時を刻んでいる、、、終焉へのカウントダウンだ。
2020年11月4日から始まるこの小説は実在する国や実在する人物を書いた物ではありません。
A国 トクソス州の知事室から始まる
まもなく大統領選挙の国民投票が終了する。トクソン州の知事マイケル ドットは現在のタロット大統領が再選することを強く反対する女性知事の1人だ。ドットは表面上タロット熱烈な支持者の1人と思われているが
四年前の選挙から一日たりとも、再選を望んだ事はなかった。
ドット知事は、強い苦悩に悩まされていた。それはタロット大統領から強い脅迫を受けてるから
だけとは思えないほど取り乱した表情を浮かべている。
まるで この世の終わりが来るとでもいうような
そんな表情で、ただただ、携帯を握りしめている。
彼女の家族も、側近やSPも知らない、特別な携帯電話だ。
24時間前に戻る。
A国大統領が待機しているレッドハウスでは
タロット大統領が時計をみつめながら 笑みを浮かべている。
自信にみちた、そして悪意に満ちた笑みだ。
4年間の失政、新型コロナ対策の完全なる失敗、脱税や職責を利用した詐欺行為
選挙違反におよぶ様々な疑惑で人気がないという事実や、
大統領であるという理由だけで起訴を止められた
複数の書類が、職位を失った瞬間に提出される事実をしらない訳ではない。
そんなことはまったく関係ない。
選挙にかかわらず、来年も、十年後も、今の地位にとどまり続けている。
その勝算があるからこそ笑いを抑えることができないのだ。
突然、キャスパー国防長官がタロットの部屋に入った。
「大統領。緊急事態です!キャスパーはノックもせずに入ったドアが開ききらぬ前に叫んだ。
タロットはマユ1つ動かさず冷静に
「なんだ?エリック候補が心臓発作で死んだか?」とジョークで返す。
キャスパーはタロットの言葉には耳をかさず続けた。
「C国が核配備を始めました。大統領に話があるそうです。電話がつながっています。」
大統領選挙で大変な時期に、世界的な危機が発生している。そんな状況でもタロットは
動じることはない。ただ長い沈黙が続く。
喉から手が出るほど早く指示が欲しいキャスパーもじっと黙って目を伏せて机を見つめている。
相手の行動を即すような発言や態度を少しでも示せば更迭される。
これが今や暗黙のルールだ。永遠とも思える長い時間が過ぎた。そう思えるキャスパーだった。
2分間の沈黙のあとタロット大統領は重い口を開いた。決意と権威にみなぎった口調だ。
「電話はしばらく放っておけ、大統領が選挙活動中で捕まらない、そういっておけ。
身勝手な俺なら連絡取れないといっても相手も疑うまい。
すぐに相手が狙っている地域や規模を探れ。そしてC国の全域、1人残らず殺せるだけの
核兵器の発射準備を進めろ。俺がC国の電話にでた時から、発射のカウントダウンが始まると
考えておけ。決して相手には悟られるな。核戦争で勝つためには、迷いや人間的な感情は
邪魔になるだけだ。俺には元々そんな弱点はないが、おまえらは気をつけろ。」
キャスパー国務長官は一瞬にして自国が被害に遭う恐怖から、
C国が壊滅する姿が大部分の思考を埋めるまでに変わってしまった。
タロットの大統領の思いつきは、100年の習慣が守られるよりも確実に実現される。
そう知っていたからだ。
返事すらできないキャスパー国防長官にタロット大統領は続けた。
「全ての州知事と回線をつなげろ,まとめて俺が話す」
どこにいて何をしていようと、緊急事態が起これば、各知事は大統領と話せる体制や訓練など想定できる全ての準備もしている。
タロット大統領が急遽作られた司令室に入ったときには、全ての州自治が回線とつながっていた。
わずかに30分しかたったいない。
タロット大統領はあいさつもなく本題を切り出す。
「君たちを呼び出したのはそれだけの危機があったからだ。
あいさつや礼をいう時間は無い。
30分程前C国が我が国に核兵器を向かった発射する準備を進めていることが分かった。
西側の海岸周辺に30発、東側に30発南北端から端まで核弾頭が発射準備されている。
我々は交渉をするつもりも、攻撃を受けたあとも黙ることで世界戦争を避けるつもりもない。
やられる可能性があるなら、やり返す力をまったく残さず叩き潰す。
これが勝つための唯一の方法だ。」
一度言葉をとめて各知事に言葉やしみこむのを待った。
各知事は急な言葉で動揺はしていたが、招集の性急さから一大事は予想されていた。
ここまでひどいとは思わなかったが、取り乱す事はなかった。
タロット大統領が再び話し始めた。
「そもそも、今年初めから世界を恐怖に陥れた 新型コロナウイルスは
C国が作った平気だ。既に戦争は始まっている。
相手が嘘がバレることを恐れて核を引っ張り出すのなら
こちらは、C国全土で1人の生存者も残さぬように攻撃を行う。
だが安心して欲しい。我が国に核兵器が落ちることはあり得ない。
私がこの選挙で勝利宣言をした直後C国を壊滅させる。
それまでは交渉のフリをしながら挑発をしておく。
西海岸東海岸の諸君は特に心配であろうが、私が選挙で負けない限り
君たちと君たちの愛するべき人や土地が危機に陥る可能性は全くない」
こう言うと質問も意見も聞かずに回線を切った。
各知事は、C国の脅威を感じた以上に、この自体を脅迫につかっているタロット大統領に
怒りを覚えた。『俺が負ければ核弾頭が落ちてくる』と脅されているのと同じだ
話を終えるとキャスパー国務長官は青ざめた顔をして大きな声で タロット大統領に詰め寄る。
「大統領は、国家の存亡に関わる危機を、自分の選挙に利用しようと、
してらっしゃるのですか?相手が用意している核弾頭は1つだけです、おそらく
ワシントンに向けられているというのが軍の予測です。」
言い終えるまもなく青白く血の気を失っていたキャスパーの顔は真っ赤に変わった。
怒りではなく、更迭されることを覚悟したからだ。
タロット大統領はニコリと笑いつづけた。
「キャスパー。俺に意見するのか?
まぁいい。おまえが今やめると混乱する。
聞かなかったことにしてやる。はやくC国とつなげ」
カチ。カチ。カチ。カチ。カチ
世界終末時計のカウントダウンが始まった。。。。。
本小説は事実とは関係がありません
新型コロナウイルスを開発したC国の緻密な計画と、これを利用して自らが独裁者になろうとするA国大統領。敵対関係なのか?共謀者なのか?全世界の命を