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帯状疱疹になった日

作者: 柊らくあ

あたしには21歳の時に甥っ子が、その2年後に姪っ子が誕生し、それから時は流れて今は31歳になったのだけれど……。


今から話すことは、あたしが去年の5月に体験した病(少し大袈裟な表現で申し訳ない)に纏わること。


去年の1月の初めから4月いっぱいにかけて、あたしは4歳上の兄と現在一緒に暮らしている父親の揉め事を目の当たりにしてきた。


揉めの原因は、いつも父親があたしに「お前は身体が弱いから少しは食え」だの「これ食わないと身体を壊す」だのと言って嫌いな物ばかりを押し付けることで、父親の隣に座っている兄がガチギレしてしまい、「親父、いい加減にしろ! なんでらくあのことばかり……」と火がついてしまうこと。


これをたくさん見てきたから、ある日、お腹に違和感を覚えてしまった。


去年の5月頃、最初はお腹の上の方に一つだけブツブツができていただけだったので、特に気にも留めず放置してお風呂に入ってしまったのだが……。


それを母親が見つけ、「これ、何かの病かもよ?」と言ってきたのだが、「痛みもないし、平気だよ」と返し、その日は寝た。


それを1週間放置し、作業所から帰った時に「お腹が痛い」と思い、前と同じように鏡を見た。


お腹の赤いブツブツができた位置を見るために。


そしたら、1週間前よりも更にブツブツができた範囲が広かったばかりか、水膨れのような物がたくさんできてしまい、おまけに痛かったのである。


その時傍で見ていた甥っ子が「叔母さん、ブツブツ、痛そう」と繰り返し言うので、その日はとうとう彼に八つ当たりするように「好きでブツブツになってるんじゃないんだよ! あんたに何がわかるの!」と言ってしまったことは、今でも反省している(そのことで後に母親に怒られたし)。


丁度その週の金曜日に健康診断があったので母親に確認するようにお腹を見せると、「これ、多分帯状疱疹だよ? 間違いなく引っかかるよ、今回は」と言われたので、その日は覚悟していた。


作業所のメンバーと一緒に行く分の健康診断では、案の定「帯状疱疹が若干進行している」と言われた。


その日の作業所にいる時間からメールで母親と連絡を取り、「案の定帯状疱疹と診断された」と送信。


すると、返事は「お父さんが皮膚科に連れて行ってくれるから、薬を貰いましょう」とあった。


「問題の人と一緒に行くんか!」と思いながらも、なんとかその日は父親と喧嘩せずに受診できた。


お腹が痛いというのに、1時間待合室にいたのだが、同時に疲れや熱まで出てきてしまい、病院内で体温計を使った結果、≪38.9℃≫と表示され、あたしは風邪引いたのかと思ってしまった。


熱が出始めて30分ほど経ってから診察が始まった。


診察室にいた医師は女性の人で、あたしと同い年だったのだが、受け応えの仕方がなってないわ、あたしと相手が同い年であることを悟ってかタメ口で終始話しかけてくるわでろくな医師ではないと思ってしまった(実際父親がその医師にかなり言っていたが)。


帯状疱疹の症状の一つに発熱があり、それの諸症状を治すために抗生剤を飲むのだと知り、薬局でそれらとお腹の塗り薬の処方箋を渡して、その日は終了。


その後水膨れを潰すことなく、抗生剤を飲み忘れることも一切なくで3週間ほどして、あたしが苦しんだお腹の帯状疱疹は完治した。


兄と父親には、もうあたしのことで言い合いしないでもらいたいのだが……。

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