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Books  作者: バフマフ
6/6

霧雨の夜は魔が出る6

「ふいー、終わった終わった」


予選を終えた先輩たちが続々と帰ってきた。


「お疲れさまです」


「んー」


「試合はどうです?」


「予選突破ギリギリってとこだな」


渋い顔をしながら白原が答えた。


「しかし、今日の審判はなんだか妙だったな」


「ああ、それは俺も思った。96点つけるなんてそうそうありえるか?初出場にしては随分上手かったが.........」


もうひとりの先輩、小森も怪しく思っていたようだ。


「何なんでしょうね?」


「わからん。まあ点数はもうついちまってるんだし、後は神の味噌汁、ってやつだ」


「味噌汁じゃなくてみぞ知るだろ。後輩にいい加減なこと教えてんじゃねえよ」


小森が呆れたように白原の例えにツッコミを入れる。


「いいんだよ、こっちのほうが受け入れやすいだろ」


「ハイハイ、それより後輩の試合が始まるよ」


大井が間に入る。


「まあ終わったことを話しても仕方ないですよ」


「ああ、、まあ、そうだな。.....今回出場してるのは誰だ?」


「今年入部した部員全員です。ケガで出場停止してるやつもいませんしね」


答えながら柿成は俺の方を見てニヤッと笑った。


「そうだなぁ、まあ試合直前にカッコつけて怪我するようなやつはそうそう居ないもんなあ」


悪ノリしながら白原が参戦してきた。


「......」


一体何回いじられるんだろうか。すでに耳には立派なタコが出来上がっているのだが......。


ーーーーーー


「今日の審判はどこかおかしい。原因は一体何なんだ?」


昼飯時である。


午前中に予選、午後に決勝という進行のため、今は午後決勝の出場者発表待ちという状況である。


会場となっている食堂で三学年の男12人で大きめのテーブルを囲み、小森がそんなことを口にした。


今日の判定はどう考えてもおかしかった。


点数が妙に辛口だったりするのは、主観要素が入る方式の判定では致し方ない部分もある。しかし、いくらなんでも落合高校からの出場者がほぼ全員決勝進出絶望レベルというのはおかしかった。


「ウチだけ狙い打たれてんのも意味がわかりませんしね」


「まあ何もしてないと言えば嘘になるが、そこまでヘイトを買うもんでもなかったはずだよな?」


「まあ異例ではあったがルールの範囲内だからな」


「まあここで邪推してても仕方ないですよ。流石に誰かは通過するでしょうし。試合後落ち着いてから魔神に詳しいことを聞きましょう」




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