音の無い音
詩・短編を書いてみました
気に入っていただけるか分かりませんが
一生懸命に書いてみました(^_^)
1000文字以内で書いてあります
物語の断片や本の1ページのようなモノだと思いながら
暇なときにでも読んで
楽しんで頂けると幸いです(^_^)
日本庭園を思わせる庭が見える縁側に腰かける。
そこから庭を眺めていると
無駄なものがなく必要最低限のモノだけで人を魅了するこの場所は凄いと思ってしまう。
多分そんな風に思うのは
耳を澄ますと聞こえてくる池の水が岩に当たった音や
風で揺れる葉が擦れている音。
そして
庭の外から聞こえる人が地面を蹴る音や話す声などがあるからだろう。
どの音もこの場所の美しさを際立たせてくれる。
庭を見渡し
この雰囲気を取り込むように深呼吸した。
深い底へ自分を落とすように集中すると
ある音が聞こえてくる。
それは音がない音。
つまり『無音』。
無音という音が聞こえてくるのだ。
まるで哲学的な話をしているみたいだが
そんな難しく考えなくてもいいと思う。
つまりは『無いものがある』という風に思っていればいいと思う…。
無音の音が生み出す静寂。
それらが漂う庭にその音を乗せて
葉と水の音が広がり視覚に加えて
聴覚までもがその美しさを感じさせてくれる。
それを『雅やか』という表現の方が合っているかもしれない。
私は1秒毎に違う姿をした光景に思わず。
「もし、ここに24時間もいたらどれだけの景色が頭に刻まれるのだろう」
なんて非現実な事を考えてしまった。
ただ
現実から非現実へ行き来できる入り口はこんな身近なところにもあるのだ。
と思いながら雅な庭を私は見ている………。